Going to the zoo is serious business

動物園を見てまわるのは真面目なことだ

 関係性について、「動物園を見て回るのはまじめなことだ」(2020)では、動物をモチーフとして制作した作品が、「情動の匂い」というシリーズと視点が異なり、本シリーズは、コロナ禍の人も動物もいない動物園を撮影することで、動物と人間の関係性を探っていこうという試みである。

「動物園を見て回るのはまじめなことだ」は実際に起きた事件に基づき再制作されていた撮影小説である。 伊豆動物園の実話から始まる。動物園で12匹の猿が行方不明になった。1匹でも2匹でもなく、12匹だった。管理者は、猿山の裏側に大きな穴が開いていることに気づいた。

 

 新型コロナウイルス感染対策で、世界ではたくさんの動物園が閉鎖されている。動物園では訪問者がいない日が続けている。 確かにいなくなる前に、猿たちはいつもと違った。少し退屈だったし、歩き回ったりしていた。 いろいろなことを試したが、サルたちに、テレビで人間を見せることも試みられたが無駄だった。サルたちは、本物の人間を見たがっていたからである。

 

 しかし、動物園から猿たちが逃げ出して、人間世界に入ると、人間空間にも誰もいない。動物園から猿が逃げ出したというニュースを切り口に、人間と動物の見る·見られるという関係が変化していることを小説のように表現している。